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執筆者の写真Tsuda Outreach

認定特定非営利活動法人こまちぷらす様


 

ちょっと先のあなたの未来を想像してみてください。

もし、あなたが子育てをする立場になった時、どんな町で子どもを育てたいですか?

 



「子育てをまちでプラスに」を合言葉に、子育てで孤立することなく、こどもの誕生が歓迎される社会をつくるために活動している認定特定非営利活動法人こまちぷらすさん。 今回は副代表の北本若葉さんに取材をさせていただきました。




<北本若葉さんプロフィール> 2013年6月こまちぷらすの活動に参画。 23歳、22歳、中学2年の3人の子どもと広島出身の夫の5人家族。自身の初めての子育てが大阪でスタート。年子の子育てを慣れない土地ではじめたことで孤立を強く感じる。次男の出産を機に社会があまり変わっていないことを危惧し、次世代にこの状況を引き継がないために仲間と任意団体を立ち上げる。その活動中に現こまちぷらす代表森と出逢う。その頃に語っていた夢や希望が今のこまちぷらすの活動に繋がっている。



「町でマイナスになっている子育てをプラスに」



Tsuda Outreach (以下・TO): まず初めに「こまちぷらす」の活動に至ったきっかけを教えてください。 北本さん:きっかけは上の子2人の大阪での子育て。私は東京生まれの東京育ちですが、初めての子育てが大阪で始まりました。誰も頼れる人がいなくて、孤立した育児を経験しました。子育ての情報を探しに外へ行きたくても、年子の赤ちゃんを連れて出かけるのは難しく、家の中にほとんどいるという状況が苦しくて。その10年後に次男を生んだ時も、子育てのグッズは進化していたけど、子育ての環境は全く改善されていませんでした。このままでは次の世代にも同じことが起こってしまうという危機感を持ちました。そこで子育て中の親御さんたちが集まれる場を作りたいという思いで、任意団体を立ち上げ活動している時に現代表の森と出逢いました。その頃にこんな場所があったらいいよね、こういう社会にならないといけないよねと話していたことが今のこまちぷらすの原点です。その後、2011年の震災後に代表森がこまちぷらすを立ち上げました。 TO:なるほど。ご自身の経験から、子育てで孤立しないよう居場所を作りたいという思いで生まれたのですね。 北本さん:はい。でもお母さんたちの連携だけでは足りていなくて、地域全体で子育てを応援できる環境が必要だと気づきました。子育てがまちでマイナスに捉えられていたのです。子どもがいるとうるさいと冷たい目線を向けられる。だから結局お母さん同士で仲良くなっても周りの視線で孤立感を感じてしまうと気づきました。そこで現在は、子育てをプラスに感じる、みんなが子育てに関わって子どもの誕生を歓迎する社会を作ることを目的に活動しています。そして関わる人みんなの力が活きるように、160人のこまちパートナーと呼ばれるボランティアと共に、アイデアを出し合って活動しています。


「お母さんが両手で食事を楽しめるカフェ」





▶︎「えんがわ」で遊ぶお子さん

TO:まちが一丸になって子育てを応援する。とても素敵ですね。具体的にはどのような活動をしているのですか? 北本さん:様々な事業を展開していますが、その中でも子育てに奮闘する親御さんの居場所を作ろうと始まったのがこまちカフェ。美味しいランチやデザートが楽しめます。カフェだったら気軽に訪れやすく、他のお母さんたちとも交流ができて子育ての悩みなどを相談できます。また、こまちパートナーと呼ばれるボランティアがお子さんの見守りをしてくれるので、お母さんたちがほっと一息つける。いつも忙しくてお子さん片手にご飯を食べているお母さんたちも、こまちカフェでは少しだけ子育てを忘れて、両手で食事を楽しめるのです。でもお母さんたちだけでなく、多くの方にご好評頂いています。 TO:すごく素敵な空間ですね。こまちカフェが心のよりどころとなっているのですね。私たちもぜひ行ってみたいです。では、学生ボランティアは募集していますか? 北本さん:はい!コロナウイルスが収束したらぜひ!でも、もちろん学生さんにボランティアとしてきていただけると嬉しいですが、同時に学生のみなさんにとっても学びが深まる場であってほしいと思っています。見守りボランティアでも、ただ見守りをしてもらうのではなく、子どもを育てる時にどういうことが必要なのか、どういうことを学ぶのかをお母さんとの交流を通じて学んでほしいと思います。そして将来に生かしてほしいですね。



「子育てが歓迎される文化をまちに作りたい。」



▶︎ウェルカムベビープロジェクトで届くプレゼント TO:ウェルカムベビープロジェクトという企業との連携事業があるようですが、これはどのような活動ですか? 北本さん:これはヤマト運輸株式会社神奈川主管支店との共同プロジェクトで、戸塚区と鶴見区の出産したご家庭に出産祝いとしてプレゼントを届けています。でも私たちは単にプレゼントを届けたいのではなくて、子育てが歓迎される文化をまちに作りたい。いかにいろんな人が関わってくれるかに着目しています。だから市民が背守りを縫ったり、プレゼントを箱詰めするだけでなく、たくさんの企業や商店の方が子育て中の人に届けたいプレゼントを考えてくれたり協賛をしてくれていて、それをヤマトさんが一軒一軒お届けしてくれています。最近では、たくさんの人が子育てに関わってくるようになり、自分も何かできないかとどんどん出番を求めるようになってきました。みんなでアイデアを出しながら事業が大きくなっています。私たちはこれからも、子育てがまちの力で豊かになる社会を目指し、それぞれの人の力が活きる機会を作るべく活動していきます。 TO:素敵です。私は奄美大島が出身なのですが、「子は宝」という文化があり、地域に育てられてきた感覚があります。こまちぷらすさんの活動が広まって、地域で子どもを歓迎する文化が都会でも生まれたら社会は大きく変わりそうですね。

〜あとがき〜 まち全体で子育てに関わるということ。昔は当たり前だったはずなのに、いつの間にかこの習慣は無くなりつつあります。でも今こそがこの文化を再生するときなのではないでしょうか。 地域で子どもたちを育てる文化を醸成して未来への種まきをしませんか。 〈こまちぷらす副代表からのメッセージ〉 この度は私たちの活動を取材してくださり、ありがとうございました。 子育てがまちの力で豊かになるためには、もちろん学生の皆さんの力も必要です。 ぜひこれからの生活の中で今の自分に何ができるだろう?と考えてまちの中で子育てに関わる方にあった時に小さな一歩を踏み出してもらえたら幸いです。 最後に今回はコロナのため、オンライン取材となりましたがこの状況が落ち着きましたら、ぜひカフェにも遊びにいらしてくださいね。オンライン取材は初めての経験でした。貴重な機会をありがとうございました。

 

こまちぷらす HP:https://comachiplus.org こまちカフェ Instagram:https://www.instagram.com/explore/locations/580206663/


<こまちぷらすさんの活動一覧>

 

文:有馬果歩(津田塾大学総合政策学部3年)



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